コアクマのfoie gras(99)
くりはらみゆ(32)
埼玉・巨乳系

小悪魔少年

15/5/19 21:37
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「ちょっとお散歩のつもりが…けっこう遠くまで来ちゃったな…まあいいか、後でわかりやすいとこまで出て迎えを呼べば…とりあえず飲み物でも…」退屈な放課後にちょっと足を伸ばしてみたら、伸ばしすぎたみたい。街角の自販機を見つけ、何を飲もうか一通り目を通してみる。「うぅ~ん…」『あの』「…ん?」『買わないならどいてくんない?邪魔』何?!買うし!迷ってただけだし!どいて?邪魔!?私を誰だと思って…!失礼な声に勢い良く振り返ると、そこには帽子を被った少年がひとり。背丈は私と変わらない。『何?』大きな瞳と目が合う。「別に…。ごめんなさい、迷っていたの」彼に場所を譲るように後ろに下がると、少年はふーん、といいながらお金を入れて飲み物を買う。『………』買ったジュースの缶を開けて飲みながらこちらをジロジロと見てくる視線を感じる。「…あの…、なにか?」『その制服…』「ああ、私は氷帝に通っているから」『アンタ…』「…?」不意に彼の距離がぐっと近づいた。なに、この子…?!『もしかして、あの人の…妹?顔、似てる』「あの人…」やっぱり兄は有名人なのね。まあ、当然か…こんな見ず知らずのちびっ子にも知られているなんて。『こんなとこで、何してんの?まさかうちの偵察?』「違います!」『だよね。あの人はそーゆーの嫌いっぽいし』「ちょっとお散歩してたら遠くまで来ちゃって」『あ、迷子ね』「だから違います!」『へーえ。まあ、どっちでもいいけど』【おい越前!ランニングをサボって何をしている】『やっべ!ちょっと!これ持って』遠くから声が聞こえると彼は途端に焦りだし、飲みかけのジュースを私に慌てて手渡した。【校内ランキング戦も近いと言うのに…校庭20周だ。…ん?】「あ…手塚さん…?」【跡部の…】私と手塚さんを交互に見つめる少年。どうやら彼もテニス部の一員らしい。【今日は跡部と一緒じゃないんだな】「私そんなにブラコンじゃありません」『迷子になってたから、話聞いてあげてたんすよ』「なってないし!」【門限までにはちゃんと帰るんだぞ。あいつはああ見えてお前のこととなると…】始まった…こうなると長い。
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