コアクマのfoie gras(99)
くりはらみゆ(32)
埼玉・巨乳系

退屈凌ぎに調教しました。13

16/8/23 13:46
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「じゃ…そろそろ俺ら行くんで。ごゆっくり、万事屋御一行さん」
「みゆ!またネ!!」
「うん、また…ね…」笑顔で両手を振ってくる神楽ちゃんに手を振り返す私に、隊長の視線はとても冷たくその手をそろそろと下げるしかなかった。



「意外でした…。あんなに小柄で可愛い女の子が隊長と力をぶつけ合うライバルなんて」
「あいつは普通じゃねェ血を引いてんでさァ」
「でも明るくて可愛くていい子じゃないですか。さっきみたいに蹴り倒したりしたらやっぱり可哀想ですよ…」


ピタ…。
隊長に連れられる形で強引にファミレスを後にした私たちは、少し遅れて出てきた山崎くんの少し前を話しながら歩いていたが、不意に隊長の足が止まる。
「俺は可哀想じゃねェの?」
「え?」
「山崎と隠れて会われて…万事屋の奴らに邪魔されて…挙句みゆはチャイナにコロッと騙されて俺は悪者扱い…」
「わ、悪者なんてそんな…」
どこかしゅんとしながらいじけ始める隊長。
あ、そうか…。さっきの嘔吐ドッキリも、嫉妬であんな事…。隊長は本当はすごく可愛らしい人なんだ。


「悪者なんて思ってませんから…(性悪とは思ってますけど…)」
「本当ですかィ?」
「本当ですよ。これからお昼食べに行きません?私も途中だったし隊長はまだですよね?」
「あァ」
「山崎くんも一緒に…」後ろを振り返ると、山崎くんは隊長を見ながら即座に言葉を返した。
「あ、えーと、俺はこれから副長の所へ行かなきゃなんで…今日のマヨ補充の任務が…」
「そうなの?」
「そうなんだねィ」
「じゃ…」
「うん…気をつけて。土方くんによろしくね」
「………(気をつけてはこっちの台詞なんだよなぁ)」


山崎くんと別れた私たちはそのあと少し歩き、ステーキハウスに入った。
客入りも落ち着き始めた昼時の少しあと。
メニューを見ながらふと、隊長とこうして二人きりで食事をするのが初めてだと気づく。思えば、あの時はともかくたまに外で会っても話をしても、立ち話が殆どでましてや二人きりでなんて事、今まであったっけ。


「決まりやした?何でも好きなモン頼みなせェ、経費で落とすんで遠慮はいりやせん。人の金で食う飯は美味ェモンでさァ」
「いいんですか?」
「職務中だからねィ、一応」
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